映画 ビリギャル (2015)

文字数 665文字

【やればできる・・・単純すぎないか】 2015/7/1



高校の担任教師が塾講師に投げかける言葉が実はすべてを物語っている
・・・「あなたが教えるのは商売だからだろう?」

塾講師が「さやかちゃんは ビリなんかじゃない、クズじゃないっ」
と言い切るにはわけがある。
さやかの父は脱サラ起業するほどのやり手経営者、
母はといえば娘のためになることなら自分を犠牲にしても平気だと信じて実行している、
弟は素直なスポーツマン、妹はやさしい気遣いの出来る中学生。
こんな恵まれた家庭と経済力があれば「慶應に受かること」は何も世話ない。
ビリギャルの遊び仲間さえしっかりしたいい奴ばかり、
最後には受験に気遣って皆で遊びを止めてくれる。
ビリギャルは天真爛漫なお嬢さんなのだった。

案の定、お金を工面してもらったビリギャルは毎日特訓コースにレベルアップする。
漫画日本史でも学習できるのが今の時代なのだろう、あるいはそんな志望校なのだろう。

そもそもシネマの番宣は「学年一のビリが慶應に合格したお話」と謳っている。
学習塾で志望校を特定した対策を取れば慶應くらいは受かるというお話だ。
食うものを食わず、アルバイトをして、蛍の光窓の雪のような苦学するわけではない。
大学見学して、慶應の学生はみんな頭がよさそうでそこで自分も勉強したいという
エピソードも贅沢なことだ。

つまりは、
何も知らずに学士になって世間に迷惑をかけない、ちょっとは常識をつけてみろ…と言うお話。
学歴偏重、既存学校教育システムの告発などというレベルの高い話ではない。

でも、さやかちゃんの泥臭さと可愛さに降参した。

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