サヨナラの代わりに (2014)

文字数 497文字

【「最強のふたりの女性」】 2015/11/11



ヒラリーの熱演を観て、「ミリオン・ダラー・ベイビー」のマギーの死にざまを思い出すのも仕方ないだろう。
しかしながら、本シネマは裕福な女性の、ある意味贅沢な死にざまだった。

物語は、幸せの絶頂で難病に侵された上流階級の女性ケイトと、介護アルバイトの女子学生ペッグとの不釣り合いの友情が大きなテーマになっている。
難病、格差、女性の生き方、尊厳死・・・などなど今どきのシグナルがたくさん灯っているからといって、凡庸なレベルではなかった。

最初に述べたように、ケイトを演じるヒラリー・スワンクの壮絶な「死」は僕の記憶に長く残るだろう。
本作が目指したのは、個人の強い意思による《死》、映像が可能な限りその意思を追い求める。
人が必ず巡り合う「死」をここまでナチュラルに見せてくれたことに、少し心配し 感激してしまった。

主人公の「死」を見守るペッグを演じたエミー・ロッサムは汚れ役の儲け役だった。
「最強のふたり」、二人の強い女性に遭えてよかった。

老婆心:
フランス発の「最強のふたり」のリメイクがハリウッドで進行中とのことだが、本作がプレッシャーにならなければいいが。
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