人のセックスを笑うな (2007)

文字数 597文字

【懐かしくて、哀しくて】 2008/8/17



終始,既視感を覚えながら観ていた。
年増奔放女性(永作さん上手)に振り回される初心な男子学生(ケンイチ)、
この男子学生に恋する、これまたさっぱり色気の乏しい女子学生(蒼井さん)、
彼女の気持ちに気づいてか気づかずか、つれない彼・・・。
遠い昔、今は記憶も定かではないが、経験したような、
いや、そんな友がいたような、
いやいや、誰かから聞いただけなのかもわからない。

間違いないのは、彼らの気持ちがよくわかること。
年増女の本音も、男子学生の未練も、女子学生の純情も、み~んな、
身近に感じたことがあったような気がする。
それは愛情の勘違い、すれ違い・・・そして取り戻すことはできない何か・・。
でも、懐かしさと同時に喪失感を覚えるのは、僕がその時間にもう戻れないから?
リアルタイムの観客には、いっそう切ないことに違いない。

スピードを抑えたカメラワーク、
統一を敢えて無視したストーリー展開、
推敲されたとは思えないナチュラルな台詞、
リハーサル無用、俳優おまかせの太っ腹演出、
これらはあくまでも印象であるが、
これらユニークな印象を楽しめることができれば、本シネマは一見の価値あり。

記憶に残るシーンも多かった;
「パンツも?」・・・「オーイエス」には噴き出した。
蒼井さんの廊下引きずりと、それに続くベッドトランポリンはリアリティ120%。
リトグラフ製作手順を思いがけず勉強した。
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