F.R.A.T./戦慄の武装警察 (2005)

文字数 672文字

【贅沢なチアリーダー】 2008/5/5



悪に牛耳られている町エジソン、その悪を告発するジャーナリストと警官の悲壮な挑戦・・・。
このての話は古今東西珍しくもなく、ハードボイルドの素材としてはかなりの頻度で使い古されたものだとすれば、本シネマの意義とはなにか?

普通のシネマファンなら、モーガン・フリーマンとケヴィン・スペイシー共演という大特典に、
いくぶん不可解と思っても興味をもつのはいたって自然だろう。
ところが実際には、彼らは客寄せ景品のようなもの。
別にアカデミー俳優が、それも両雄が演じる謂れもない役付けである。
本シネマでは名優二人が渋さを競うのではなく、
逆にニューヒーロー、ジャスティン・ティンバーレイクを紹介する、それが使命だった。

ジャスティン演じる新聞記者志望の若者、彼の成長ドラマになっている。
名優たちはサポーター的立場から、観客が退屈しそうになったり、不安になったとき
画面に登場して適切に慰め勇気付けてくれる・・・「いや、このシネマは観るべきだ」って。
二人は贅沢なチア・リーダーだった。

このジャスティ君、暴力シーンにはからきし縁のない風貌と物腰だが、
もうひとりの助っ人、LL・クール・Jの無敵のガンプレイのおかげもあって、結局はハードボイルドを全うする。
めでたしめでたし・・・というわけである。

誰でも、ハリウッドのスターといえども最初は新人からのスタート。
ジャスティン君には少しアドバンテージがあるとしても、俳優としてはまだまだ新人。
それにしてはいい雰囲気を持った俳優だ、大きく活躍するかもしれない。
もちろん本人の努力次第ではあるが。
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