ブルージャスミン (2013)

文字数 421文字

【酸味の強い後味】 2013/12/19



投資詐欺で裕福な生活を送っていたセレブ主婦が一転、夫の逮捕によって落ちぶれていく様をケイト・ブランシェットが熱演する。
妹(互いに養子なので血縁はない)の家に居候することから、もちあがるKYな騒動に、過去の豪奢な暮らしぶりがフラッシュバックされる。
妹の恋人のみならず、妹そのものを軽蔑している主人公と、それを寛容に受け止める妹。
しかし、そのすれ違いの皮肉を面白がる余裕はなかった。

本シネマは徹底的に主人公を貶めていく。
新しい恋人とは嘘で固めた過去が露呈して破局、
探し求めた息子には決定的な真実を告げられる、
独り言をつぶやき、すれ違う他人から疎んじられる主人公。

主人公が可哀想だと思うこともできず、再生の気配もないエンディング。
いったいウッディ・アレンは何を伝えたかったのだろうか?
ただただ、ケイト・ブランシェットの生々しい演技に嫌悪感を募らせてしまった。
余りにも観客を突き放すテクニックも良かれ悪しかれ。
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