SUNNY 強い気持ち・強い愛 (2018)

文字数 620文字

【「大根監督 学園物語 過去と今」盤石の満足】 2018/8・31



予告編を見て自分勝手なミッションを作っていた、それは「マンマミーア2」との比較考証。
過去と今が交錯、楽曲とダンスが売り物…というだけの共通点だけど、「和と洋の違い」に興味津々だった。
…ところが、本作のオリジナルは韓国とのこと、元シネマも未見だし、
ミッションインポッシブルとなった。

気を取り直して、
【和】では、タイトルの「強い気持ち・強い愛」とは裏腹に人間の弱さ醜さがベースの幸せが在った。仲間の死をきっかけに友情が取り戻される、あろうことか解決のキーワードはお金だった。
【洋】では、今を生きる情熱がテーマ、そこに弱い想いは欠片もなかった。
死は悲しみではなく再生されるもの、人間の愛は受け継がれるもの、これこそ強い気持ちだ。

しかしである、
日本的死生観の暗闇を大根監督はいつものようにカジュアルに吹き飛ばしてくれる。
今作ではそれはコギャルの大笑いのなかに吸い込まれていく。
人生を深刻に考えすぎるのは侍文化のいまだ断ち切れない悪行である。
コギャルが跋扈していたバブル日本が懐かしくなった。

さてマンマミーア2との勝負はというと、そんな意味で引き分け。
文化の土壌が異なるミュージックシネマをバッサリと切り分けることはできなかった。
SUNNYが6人の今昔を丁寧に、マンマミーア2が1人の今昔に集中した分だけ、
インパクトはマンマミーアが強烈だったけど、篠原さんはじめ熟女軍団も素敵だった。
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