プライド&グローリー (2008)

文字数 584文字

【もったいない】 2010/1/11



キャスティングだけを信じてシネマ本体を見誤ることもなきにしもあらずなのだが、
本作はその類でもかなり悪質だ、エドワード・ノートン、コリン・ファレルを以ってしても。

ストーリがそもそも陳腐、NYPDの伝統を下支えする、警官一家の悲劇と再生の物語。
といえば、シネマファンならずともおおよその予測のつくような幼稚な脚本なのが根本の躓きだ。
どういう経過があったかはむろん知る由もないが、エドワード・ノートンとコリン・ファレルがエントリーされる。もしかして、これが第二の躓きであり、致命的間違いだったような気がする。
正確に言えば、
二人の稀有な性格俳優を配しながら、使いこなせなかったスタッフ一同にその責任があるだろう。低レベルシネマの特徴でもあるが、登場人物自らの状況説明セリフが多すぎる。
饒舌なエドワード・ノートンや、オーバーアクションのコリン・ファレルを見るのは忍びなかった。

俳優の起用は、当然、シネマ構成の戦略であるべきだ。
新しい役作り、予想を覆す演技プランはシネマファンの望むところである。
残念ながらそのような理念には全く触れることもなかった。

悩みを抱えながらも理想の警官たることを貫く建前、
現実に屈し犯罪に手を染める悪徳警官の本音、
かなり面白いテーマを扱いながら不燃焼感のみが残った。

でも、何故この二人がいてこの結果なのか。
腹立たしい。
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