キルショット (2008)

文字数 668文字

【オススメのワケ】 2010/1/10



ミッキー・ロークとダイアンレイン、
ちょっぴり薹が立ってきても魅力的キャスティングだと思った。
ショップT.曰く「ワケあって、オススメ」だそうな。

「ワケあり」のフレーズに弱いのは人の常、
ましてデフレの世であれば・・・つい、何か儲けものを求めてしまう。
ストーリーは破局寸前のカップル、ダイアン・レインとトーマス・ジェーンと
彼らを付けねらう殺し屋(ミッキー・ローク)との死闘。
殺し屋がネイティブインディアンの暗い翳りをにじませたり、
夫婦が愛と信頼を取り戻そうとして空回りしたり、
殺し屋とマフィアの複雑な駆け引きが意外と新鮮だったり、
FBIの証人保護システムがこれまた意外と軽薄だったり、
ジョン・マッデン監督にしては久しぶりなのに切れ味鋭くなかったりで、
あれっ、どれが「ワケ」なのかな?という印象なのだが、
ところがどっこい。

この玄人好みのキャスティングを台無しにし、
かつベテランたちを食ってしまったのが
ジョセフ・ゴードンーレヴィン。

冷酷非情な殺し屋に一瞬心を許させてしまうほどの無邪気な馬鹿さ加減の悪たれチンピラ。
脳ミソのひとひねりもない感じられない単純思考、のべつ幕無い無駄口、雑言。
ひ弱な肉体に隠された狡猾さと凶暴性。
こんな奴にねちねちといじりまわされるダイアン・レイン。
「リトル・ロマンス」からの古いファンとしては到底許される所業ではない、
むろんこの変態野郎も。

こんな素敵な若者を演じてくれたのがジョセフ・ゴードンーレヴィン。
彼の胸糞悪くなる演技を鑑賞するのが「ワケ」に違いない。
一見の価値ありだった。

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