あしたは最高のはじまり (2016) 

文字数 511文字

【セラヴィ 人生は喜劇、筋書は悲劇でも】 2017/9/13



「最強のふたり」、「サンバ」で強烈なお馬鹿キャラを印象付けてくれたオマール・シー、
彼の原点に立ち返ったようなイントロでシネマが始まり、
(相変わらずだね…)という安心感に包まれる。

リゾート地のいわゆるビーチボーイ(ちょい年を食っているが)の破天荒な生活、
まさにお馬鹿オマールのはまり役。
そこに赤ん坊を預けに来た英国女性…「あなたの子、グロリアよ」ってな感じで、
あっという間に主人公はシングルパパになる。

物語は、英国まで追いかけてきたものの母親を結局見つけることができないまま
ロンドンで子育てに専念するお馬鹿を追いかける。
この8年間のコマ落としのような娘の成長過程、
体を張った仕事ぶり(スタントマン)と手前勝手な溺愛ぶりが微笑ましい。
フランス最強のお馬鹿キャラが見事にシネマに花咲いていた
(目標はエディ・マーフィかな)。

そしてお定まりのトラブル、
姿を現した母親との親権を争う裁判、
それに続く衝撃の事実、そしてあまりにも悲しい別れ。
フランスシネマの毒を味わってしまった。

オマール・シーのイメージを逆手に取った心温まるファミリー悲劇だった。
それでも人は明日を生きていく。

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