ゾッキ (2020)

文字数 561文字

【勝手気ままな才能を愉しむ】2021/4/2



竹中直人、斎藤工、山田孝之 
三人による企画・監督・製作という興味だけで拝見した、
ちょっとノゾッキ趣味だったことは反省している。
しかしながら、新旧のシネマ界異才の真髄を垣間見た想いで嬉しかった。

いつものように事前情報をシャットアウトしていた、
三人のオムニバス連作かなと思いきや、
統一感のないエピソードが微妙につながっていたり、
途切れたりの不条理に当初苛まれた。
その理由が分かったのはエンディングのクレジットで。
各エピソードごとに三人が監督を交替していた、ようやく納得したものだった。
当然ながら、シネマとしての感触がそれぞれバラバラ、
三者三様ということになる。

ロードムーヴィー? 男女の再生? 友情? 孤独の妄想? ほっこり恋愛? 
・・・順不同、脈絡無視で三監督の才能が噴出する。
あるいは 三監督の勝手気儘が爆発する。

そんな無統一の本シネマだが、僕は嫌いではない。
シネマの表現に限界はない・・・今更のシネマ論かもしれないが、
マーケティングありきのリスク回避優先非常事態のいまこそ、本作を歓迎する。

その証拠には、数多の俳優さんも、
そうでないキャストも嬉々としてこの小品に参画している。
そんな役者さんたちに逢えることだけでも本シネマの意義はあった。

それにしても石坂浩二さんにはびっくり!
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み