死ぬまでにしたい10のこと (2003)

文字数 597文字

【なべてこの世はこともなし】 2008/11/27




タイトルが刺激的かつ魅力的で気になりながら観る決心がつかなかった作品。
結論として観て良かったですよ。
ご想像どおり若くして小さな子供と夫のいる女性が余命2ヶ月を宣告され、どう生きたかのお話。
実はこのタイトル、原題とは違っている。原題は《MY LIFE WITHOUT ME》、邦題はストーリーのなかで主人公がメモにする死ぬ前にやることリストだ。
つまりシネマの上位概念である自分のいない自分の人生・・という観点が邦題で想起される具体的な死への準備に勘違いされると、本シネマは単なるお涙頂戴ものでしかなくなる。
自分がいなくなった後の自分の人生を人は想像するのだろうか?
これがまず大きなテーマだ。
それは人生に適切なのか?自分がいなくなっても世界はそして住んでいたこの町は何も変わったこともないように朝を迎える。
「死んでしまえばそれまでじゃん」というのも正しい。
やはり若くして命を終えることの悔しさと不安が10項目のリストになるのだろう。
人は永遠に生きることができない。
その代わりにDNAを残して不死を獲得する・・という説もあるらしいが、生身の人間として、自分の人生を行き抜くことがまず重要だ。

○○年も生きてきた僕に、さて、死ぬまでに何項目したいことがあるのか?と自問してみた。
おそらく僕もシネマのなかで主人公が作ったリストと同じようなものかもしれない。
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