PARIS(パリ) (2008)

文字数 504文字

【憧れと慄きの都 パリ】 2009/11/15



パリ、花の都PARIS。
いまだ訪れたことのないパリ。
憧れと慄きを感じるパリ。

パリをかなり低い視線で優しく見守っている本シネマ。
それでも僕の中のパリのイメージは変わることはなかった。

ジャンル分け、敢えて仕分けると「群像シネマ 愛と死」とかになりそうだ。
心臓移植を待つ青年とその姉(ジュリエット・ビノシュ)がその核になっている。
この姉弟に数珠繋ぎのように絡まってくるのが、
美人女子大生、教授、建築家、市場の商店主、専業主婦のマダムたち、文化を異にする移民たち。
ひとつ共通すること、
彼らはみんな「PARIS」に住み続けたいと願っていること。
僕の憧れと共通するのかもしれない。
彼らの願いに立ちはだかるのは、仕事?国籍?貧窮?
いや、人が悩むものはどこの街でも共通している・・・愛情とそして終息。

青年のぬぐいきれない死の恐怖、だからこその生への執着、
ふと想う諦めの心象がパリの街並みに映える。
それでも人々は愛を求め続け、思いがけずあっけない死に巡りあっていく。
僕が慄くのはパリの残酷さなのかも知れない。

行ったことのない都、パリ。
そんなパリでたくさんの人に触れることができた。
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