ローズ・イン・タイドランド (2005)

文字数 486文字

【ローズ、あなたは誰?】 2007/2/5



本シネマ、童話(不思議の国のアリス)をモチーフとしているらしい。
モチーフというより、インスピレーションのほうが正確だろう。
というのも「不思議の国のアリス」の子供らしい残忍さなど遥かに超えた邪悪の世界を本シネマは裡に秘めているからだ。

可愛らしい、でも得体の知れない精神の不明を持つ少女ローズは親殺しの宿命、悪魔の系譜を引き継いで、この世に生まれ出たのだと僕には感じ取れた。
ローズの内言を受け持つお気に入りの4個のお人形の首たち。ローズの独り言と首たちとの会話は、シネマに進展にしたがってローズの暗闇の扉を開き、邪悪をあばきだし始める。

前半の不思議感から恐怖に切り替わっていく中盤以降、僕は風邪も引いていないのに、ぞくぞくして仕方がなかった。
それでも、これは異次元のお話・・ぐらいに思えればよかったものを、ラストで思いっきり、現実に引き戻さる。生々しい苦痛が当分深く残りそうだ。
大惨事の興奮に、恍惚とするローズ・・・君はオーメンか?
それとも君はローズマリーの赤ちゃんか?

ローズを演じた少女ジョデル・フェルランド、君は間違いなく天才だ。
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