ステイ (2005)

文字数 765文字

【走馬灯】 2007/2/8




精神科医(ユアン・マクレガー)の患者(ライアン・ゴスリング)が3日後に自殺するという。
何とかそれをとめようとするのだが、恋人の画家(ナオミ・ワッツ)ともども世にも不思議な体験をするようになる。

狂っているのは本当は患者なのか、こちら側なのか??というサスペンスシネマ。
僕はすぐこの作品が《シックスセンス》タイプの叙述的トリックシネマだと気づいたものの、最後まで真相を突き止めることができなかった。
ラストには深い驚きと、一方では悔しい納得を覚えた。
自分の感覚を研ぎ澄ましてシネマのトリックを見破ってみたいという方には、かなり難物の対象になるだろうけど、見抜けなくても感動を覚えることも間違いない。

ここからはネタバレになります。観てみたい方はお戻りください。

-------------注意-------------

真相は;
僕はよく夢を見るほうだと思う。
夢の中の登場人物は、無論覚えている範囲だが、知ってる人も含めて奔放、奇妙である。
当然自分自身もだが。それに加えてそこで生じる行動、思考はエキセントリックという枠を大きく踏み外して、ともすれば無秩序だ。
特に体調の悪いとき、高熱のときの夢なんかは最悪だ。いわゆる魘されることがある。
また、日本では死の直前人生が走馬灯のように一瞬に見えるといわれている。
幸いにこの経験はないが、さもありなんである。
本シネマは、死にいたる意識の中で瞬間にイメージする一人の人生の走馬灯である・・と理解した。映像の中に細かくその人生の断片が仕込まれいるのが後から観直すと良くわかる(DVDでよかった)。
消えてゆく命の悲しい叫びを感じることは決して不愉快ではない。
ただ、誰かがそれを受け止めてくれるわけでもないのが悲しい。

ずばり「夢オチ」なんだけど、単なる夢オチではない。いやほんと。
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