レ・ミゼラブル (2012)

文字数 940文字

【不思議感動発見】 2012/12/29



これは不思議発見、ミュージカル不得意の僕が感動してしまった。
その前の不思議として、何が哀しくてミュージカルシネマを観たのか?
セコイ性格のせいです、つまりTシネマさんの《1ヶ月フリーパスポート》を獲得したのはいいけど、観るシネマが無かった、ミュージカル以外は。
もっと正確に言うならば、フリーパスポートをもらったらなんでも観てみようと決心していた、たとえお子様用正月シネマでも(・・・これはうそ)。

ということで、けっこう後ろ向きのまま観始めました。
僕の固定したミュージカルシネマイメージである「豪華キャストが歌って踊る」シネマがそこにありました。
ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイが歌いだすと予想したとおり僕は落ち着かなくなります。
ハリウッドスター俳優は皆さん歌も踊りも達者なんでしょうが、あえてミュージカルの金字塔に出演するほどのものですか?と心の中で詰問していました。
本来は、「あのスター様、歌も上手なんですね!」と反応するところなのでしょうが、生来のへそ曲がりはそうはいきません。
★歌は意外と上手いけどいつもの深みのある演技が無いじゃない・・・とか
★おっきな口をいっぱい広げると美女のイメージが下がるんだけど・・・とか
★あんたはさすがに上手い、トミー賞は伊達じゃない、でも格好良すぎ・・・とかもう大変です。
ところが、
コゼット編になってからこの様相が一変してしまいます。
僕があまり詳しく知らない若手俳優さんたちが群集シーンの中でその個性を溌剌と表現してくれます。
学生、子供、女性たちの革命への熱情、そしてメインテーマであるコゼットの愛。
彼ら若手たちはこのミュージカルシネマに全霊をそそいでいるのに対して、
失礼な表現かもしれませんが、スター俳優のそれは余技披露のように思えてきました。
そのくらいコゼット、マリウス、エポニールは最適のキャスティングでした。
加えてサシャ・バロン・コーヘン、ヘレナ・ボナム・カーターのエキセントリックな突き出しは、これはこれでミュージカルらしい彩になっていました。

かの長編を、ミュージカルにすればあっという間に感動にたどり着けるものだと痛く感心してしまいました。
まったく不思議感動発見でした。
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