ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝  (2008) 

文字数 721文字

【次回作は劇場で、きっと】 2008/12/28



「羹(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹く」。
本作が「膾」で、「羹」はずばり 「インディジョーンズ クリスタル・スカルの王国」のこと。

個人的事情を晒すとすれば、レイチェル・ワイズ降板の影響もあったかもしれないが、
「シリーズ延命、柳の下ドジョウ何匹でも発想」を懸念したのが本作をパスした最大の理由だった。番宣自体「またミイラか・・?!」をキャッチフレーズにする思慮不足が僕の気持ちを後押しした。
今DVDで拝見して、僕のほうも浅はかだったと反省している。

シリーズ3作目にしてなのか、
3作目だからこそなのか見事マンネリ化の危険状態を脱している。
それでいて「ミイラ」には徹底こだわる姿勢に深く頭を下げたい。
地獄の闇から湧き出るおどろおどろし伝説から脱却し、一皮向けた爽やかミイラに僕は出会っていた。ミイラだけでなく、数々の面妖なキャラクターのアクションはおまけの楽しみ。

なんといっても、
今作の見所は父と子、母と娘の絆。
洒落た言葉に変えると「世代交代」が破綻なくうまく描かれている。
「羹(あつもの)」のインディ・ジョーンズがこの世代交代にもたつき老害を晒したのに対し、
「膾(なます)」のリック・オコンエルは身を呈して父の威厳を証明した。
所詮シネマの話といえばそれまでだが、
親たるものいつかどこかで子供に継承するタイミングを迎える時、
慌てふためいていられない。

レイチェル以上に艶っぽかったマリア・ベロ、
これからが楽しみなアレックス役のルーク・フォード、
いい俳優を観させていただくのも心の栄養だ。

エンディングで次回作(4作目)が案内されているが、喜んで付き合ってみたい。
次回は躊躇なく劇場で再会したいものだ。
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