ふたりの女王 メアリーとエリザベス (2018)

文字数 620文字

【才多き 若き女優にエール】  2019/3/15



「どうか 終わらないで欲しい」・・・と思ったシネマは久しぶりだった。
スコットランドの荒涼たるパースペクティブ、質素だけど威厳に満ちた宮廷、
そしてそこに立つメアリー女王の美貌と大胆さ。
演じるは 「ブルックリン」での衝撃の出会い以来フォローしている、
シアーシャ・ローナン。

「どうか終わらないでほしい」・・・の想いのもう一つの人物は、
メアリーに敵対するエリザベス1世、
国家に全身全霊を捧げた女王、メアリーの若さと美貌を嫉妬しながらも、女王の苦悩を共有できるシンパシーとの矛盾に悩む。
演じるは 「アイ・トーニャ・・・」でこれまた僕を金縛りにしてしまった、
マーゴット・ロビー。

オリジナルタイトルは、 メアリー女王の愛称である 
MARY QUEEN OF SCOTS、
しかしながら今回は邦題の「二人の女王」に深くひれ伏する。
シネマはメアリー女王の波乱の一生を描いている、
一方のエリザベス1世は、いい意味でもそうでなくてもメアリー女王との比較のなかで
その偉大な生涯を語られる。

国家と結婚したと豪語するエリザベス、
自ら獄門に処せられても、その血を今に英国王室に伝えたメアリー。
そんな二人のヒロインが若手女優による競演で再現される、
ずっとずっと観ていたかった。

振りかえって現在、いままさにこの時、EU離脱で分裂状態の英国、
メアリーでもいい、エリザベスでもいい、
大胆で、かつ賢明な指導者がいてほしいものだろう。




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