ヒメアノ~ル (2015)
文字数 692文字
【へアー・メイク費用が足りなかったの?】
青春コメディーとシリアルキラースリラーが同居した珍しいテイストに戸惑いながら、カタストロフィーに引きずり込まれた。
濱田岳さんのとぼけた味のダメ青年ぶりに微笑みながら、森田剛さんの狂気にその微笑みが凍り付く。
一人の可愛い女子をめぐっての四角関係を、笑いと恐怖で展開させるのは、行き過ぎたご都合主義かもしれないが、シネマはこうでなくちゃいけない。
スリラーパートを一手に引き受けた前述の森田さんには深い敬意を払うものだ。
精神異常を暗示するカットもあったが、この手の人間が日常に生活しているのが現代の恐怖なのだろう、リアリティをありがとう。
片や、ムロツヨシさん演じるちょっとキモチワルイ系のおじさんは日本人のアベレ-ジに到達して小気味よかった。
佐津川愛実さん演じるブリブリコケティッシュ女子も悲劇のキーパーソンとして上手に機能していた。
こんな感想を持ってしまったほど、本シネマは異色の演技者たちがその本領を的確に発揮していた。日常生活に潜む絶えるることのない鬱積などは生きるためのエネルギーなのだろう、安藤さんの言う通り。
その日常に襲いかかる暴力・死の嵐、久しぶりにシネマで怖い思いをしてしまった。
老婆心:
あんなに安藤さんのヘアースタイルに拘ったのだから、二人の高校生のヘアーを気遣ってほしかった。
映像トーンを変えて過去シーンを知らせていただいても、二人が現在と同じヘアー、メイクでは、いかにも作り物の印象が強かった。
思い切ってキャストを変えても良かったし、せめて高校生らしいへアー・メイクを施してほしかったものだ。
ここがシネマ本編の矜持なのだから。
青春コメディーとシリアルキラースリラーが同居した珍しいテイストに戸惑いながら、カタストロフィーに引きずり込まれた。
濱田岳さんのとぼけた味のダメ青年ぶりに微笑みながら、森田剛さんの狂気にその微笑みが凍り付く。
一人の可愛い女子をめぐっての四角関係を、笑いと恐怖で展開させるのは、行き過ぎたご都合主義かもしれないが、シネマはこうでなくちゃいけない。
スリラーパートを一手に引き受けた前述の森田さんには深い敬意を払うものだ。
精神異常を暗示するカットもあったが、この手の人間が日常に生活しているのが現代の恐怖なのだろう、リアリティをありがとう。
片や、ムロツヨシさん演じるちょっとキモチワルイ系のおじさんは日本人のアベレ-ジに到達して小気味よかった。
佐津川愛実さん演じるブリブリコケティッシュ女子も悲劇のキーパーソンとして上手に機能していた。
こんな感想を持ってしまったほど、本シネマは異色の演技者たちがその本領を的確に発揮していた。日常生活に潜む絶えるることのない鬱積などは生きるためのエネルギーなのだろう、安藤さんの言う通り。
その日常に襲いかかる暴力・死の嵐、久しぶりにシネマで怖い思いをしてしまった。
老婆心:
あんなに安藤さんのヘアースタイルに拘ったのだから、二人の高校生のヘアーを気遣ってほしかった。
映像トーンを変えて過去シーンを知らせていただいても、二人が現在と同じヘアー、メイクでは、いかにも作り物の印象が強かった。
思い切ってキャストを変えても良かったし、せめて高校生らしいへアー・メイクを施してほしかったものだ。
ここがシネマ本編の矜持なのだから。