シング・ストリート 未来へのうた (2015)

文字数 531文字

【ジャンルは「未来」!】 2016/7/11



バンドの目指すジャンルを問われて、主人公の高校生が答えるのが「未来」。
すべての若者、いやすべての人々が「未来派」になることを、僕は念じた。

長い間 大英帝国の植民地として搾取されてきたアイルランド、その独立後の不況真っただ中の1980年代の物語。
経済的困窮に加え、両親の離婚による家族崩壊の中で、バンド活動に自分の将来を感じ取る主人公。例によって、バンドは女の子にもてるため・・という不純な動機がとても解りやすい。
ブリティッシュ・ロックに詳しい兄貴、学校内では一癖ある仲間が集結するバンド結成、不純な動機の女の子がモデル志望などご都合主義も気にならない。
すべての御膳立ては「未来」のためだから。

名作「スクール・オブ・ロック」では嫌悪していたMV製作がバンド活動のとっかかりだったのは可笑しかった。
夢は大きく見ろ、行動することが大切、言葉より行動・・・というところは「スクール・オブ・ロック」と変わらないけど。

閉塞状況の毎日から「未来」を追い求める若者たちが輝いていた。
彼らはみんな彼らなりの足枷からぬけだせない鬱憤をバンドに託し、主人公の才能に託す。
ここにもまた、友の熱い想いに支えれれ、未来に向かって旅立つ若者がいた。
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