マイ・サンシャイン (2017)

文字数 711文字

【スーパー・サンシャイン ハル・ベリー】  2018/12/19



ハル・ベリーが演じるのは不幸な子供たちをボランティアで(または非合法で)
大切に育て続ける美人の女丈夫。
7~8人の子供たちの共同生活は貧しく、いつもお腹をすかせているが、
彼らは愛情に包まれ、安全だった。
どこかの国と違って公の児童保護施設に頼ることもできないLAの貧民街での物語である。
もっとも、どこかの国の富裕層(自称)は児童保護などにはまるで無頓着らしいけど・・・・

ダニエル・クレイグが演じるのは、彼ら黒人ファミリーのお隣のアパートの住民、
白人だけど人種差別意識のないイケメンおじさん。
1992年のLA暴動の際、隣の黒人一家を助けるために力を貸す、
儲け役だしダニエル・クレイグの好む役柄だ。

監督・脚本はデニズ・ガムゼ・エルギュヴェン、
トルコ出身だがフランスに移住しシネマを修業したまだ若き才媛。
シネマ制作は、フランス・ベルギー・アメリカ合作の形式になっている。

彼女に30年近くも前の暴動の悲惨な実情を再現させたその要因は何なのだろうか?
近年になっても依然解決しない人種差別の告発なのか?
さらにその差別を加速させようとする世界の動きへの警告なのだろうか?

LA暴動のなかに生まれる、死 愛 友情 憎しみ・・・
いまもそれが全く解消されていないことに驚き、悲しくなる。
邦画タイトル「マイ・サンシャイン」の意味は
帰る家のない子供たちにとって仮の母親がサンシャインという意味に違いない。
(原題は暴動のきっかけとなった ロドニー・キングのことかな?)

シネマは全編ハル・ベリー演じるミリーのまっすぐな心と行動力に従っていく。
誰かが「声」を上げなければ何も解決できないのだ。

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