TIME/タイム (2011)

文字数 631文字

【間に合わなければ、GAME OVER】 2012/2/26



原題は「 IN TIME 」、TIME(時間)がテーマではなくて
「間に合うかどうか?」というサスペンスが複数用意されている。
そうでしょうとも、 
今頃「TIME」をベースにして、管理された下層階級と管理する少数富裕層との争いなんて構図はシネマになろうわけもない。
見渡せば、アラブで、中東で、中国で、アメリカで、EUで、そしてこの日本においても「格差」をめぐる争いは紛うことない現実であるから。
一歩譲って、TIMEを生存の象徴として、富のメタファーとして描いたのかもしれないが、それだとかなり間抜けなシネマである。
「人はパンのみにて生くる者に非ず」との聖言を待たずともTIMEは命の代替にはならない。
SF迷彩をして、いかにも管理未来社会での破綻図を描いているようにも思えるが、
僕には本シネマが「ゲーム」に見えて仕方がなかった。

そこで、IN TIME・・・間に合うか?
TIMEがゼロになれば即ち死。
TIMEの切れる母を救うため差し出した腕はTIMEの移動に間に合うか?
ギャンブルに有り金ならぬ(有りTIME)全部突っ込んで、勝ってもその払い戻しに間に合うか?
バトルと称する腕相撲はねじ伏せて相手のTIMEを吸い取る、劣勢から逆転に間に合うか?
TIMEの切れる恋人を救うため差し出した腕は、相手に届くのか、間に合うのか?

間に合わなければ、ゲームオーバー!

キリアン・マーフィーまで動員した贅沢なゲームを体験した。
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