サボタージュ (2014)

文字数 624文字

【サボタージュ脚本】 2014/11/9



タイトルでなく、脚本がサボタージュ・・・って思うのも素直すぎるくらいの手抜きホンだった。最強の、そして下品なDEA潜行チームメンバーが一人ずつ殺されていく…というミステリー仕立てだが、犯人とその手口が説明不足、未消化のままでは、ミステリーの基本を外している。
また、肝心な「殺しの原因」になっている、盗まれた現金(10億円余り)の犯人も約束破りになっていて、不満は倍増される。

シュワルツネッガー復帰主演作(ラスト・スタンド)が意外と楽しかったので、期待した分これまた不満が倍増した。

今シネマは、敢えて「悲惨」をテーマにしている。
メキシコ麻薬カルテルとDEAとの抗争にに巻き込まれるDEA職員家族が事件の発端になっている。
なにしろ、主役が精神に異常をきたしている。
シュワルツネッガーが演じてきた過去のヒーローとは対極の設定をまず受け入れないと、後味は確かによくない。
加えて、そうそうたる助演人(サム・ワシントン、テレンス・ハワード)にも、いわゆる「良い奴」は一人もいない。
スカッと気分転換になるシネマではない。
連邦政府権力の横暴に最後茫然自失になるアトランタ市警の女性捜査官の嘆きこそこのシネマの象徴だった。

それはそれで、クライムシネマとしての意義があるはずなのだが
前述のとおり、いかにも流れが悪い、不自然、非論理的なホンのため僕は「暗さ」を楽しむことすらできなかった。

アクション俳優のイメージチェンジは難しい。
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