レディ・バード (2017)

文字数 448文字

【日記の盗み読み】 2018/6/4



よく似た性格の母娘の子離れ・親離れ物語、決して特異な題材ではない。
起伏のない、サプライズもない、事件もないシネマにどう向き合えばいいのか。

独立心向学心ともに旺盛で、はつらつとしたクリスティン(自称レディー・バード)を演じるシアーシャ・ローナンが「ブルックリン」とは全く違う素敵な女性を見せつけてくれる。
全編ほとんどノーメイクの素顔、女優業の危険水域をさっさと超えていく。
そうなんだね、これは彼女(シアーシャ・ローナン)を愛でるシネマだった。

娘を厳しく育て愛する普通の母親、そんな母親に感謝しながら自分の道を見つける普通の娘。
物語はあまりにも日常過ぎて、わざわざ劇場で鑑賞する意味を疑うかもしれない。
日常的に主人公に関連する人々が現れては消える、ちょっとした出来事も知らぬ間に立ち消える。
これぞリアルな日常、リアルすぎるかもしれない。

そんな中レディー・バードを執拗に追う展開、
つまりはシアーシャの独壇場だった。

よく知った人の日記を盗み読みしたような疲れが残った。
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