奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール (2017)

文字数 604文字

【男と女の切磋琢磨】 2017/9/16



異様に長いタイトル、シネコンの入場案内アナウンスが苦労していたな・・『ただ今より 【奥田……ガール】のご入場云々』
でも、本作内容は異様でもなくどちらかというと陳腐なホロ苦恋愛物語、相変わらずの妻夫木メソッドを満喫した。
その妻夫木さんにからむのが狂わせガール水原さん、こちらも熱演だが、安藤サクラさんの怪演も忘れることができないだろうな。
かように一人前の男(定義は各自勝手に)に成り下がるには女性の力が必須であることを、いまさらながらシネマで訓示する。
本作では、「奥田民生」は自然体で周りの影響にぶれることなく我が道を歩む才能という記号なのだろう。
そんな理想記号もどんな生き方コンセプトも猫なで声の狂わせガールの前では全く用をなさないのも不変の事実だ。
本作の狂わせガールはアパレルメーカーの広報担当、コケティッシュが誇張されているが有能なビジネスパーソンだ。世の男性方は美しい女性の能力にいつも気付かない、所詮男性優先社会の日の丸ビジネスはこんなもの。
安藤さん演じる奇行作家にしても女性だから我慢しておこうくらいの差別感、やはり古い日本式だ。

シネマは主人公が二人のタイプの異なる女性に振り回されるドタバタ顛末をコメディで見せ、
最後に男のそれなりの成功と失ったものへの惜別でしんみりさせる魂胆のようだが、
僕は二人の女性がとても愛しくて仕方なかった。

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