恋人たち (2015)

文字数 364文字

【上手い! ラストショット】 2016/2/22



僕の常識の薄っぺらさに我ながらウンザリしてしまう。
「恋人たち」の題名から僕が想像していた物語は、ここにはこれっぽっちもなかった。

通り魔に妻を殺されて立ち直れない男と亡き妻は恋人たち。
ロイヤルファミリ―に憧れ、夢見る平凡な主婦と駄目亭主も昔は恋人たち。
数少ないゲイの理解者でもある親友を実は愛している弁護士は片思いの恋人たち。

この想像したくもない恋人たちを演じたのは、僕の全く知らない俳優たちだった。
篠原篤、成島瞳子、池田良、この素晴らしい俳優に遭えただけでも本シネマの存在価値は大きい。

原作、脚本も兼ねる橋口監督、シネマはオリジナルであれ…を証明してくれる。
三組の恋人たちが微かな接点でつながる構成はマエストロ技だった。

なにより、ラストショットが美しい、
人は立ち直ることができる。
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