IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。 (2019)

文字数 748文字

【丁寧だけどヘビー&ロング】 2019/11/5



ほんとうのところ本作を心待ちにしていました、
前作エンディングは27年後にまた会おうねということでしたから。
前作公開時がすでにその27年後でしたので、「こりゃすぐに会えるな」と思ったものです。

待つこと2年、ところがチャプター2は前作とはまるで異なった趣のシネマになっていました。
でもよく考えればそれも当たり前、
主人公の悪ガキたちも今では一端の働き盛りの中年になっているのですから。
大人になった彼らですからキャスティングにも気を使ったようで、
ジェームズ・マカヴォイ、ジェシカ・チャスティンの大物が起用されました。
で、どうしても物語はこのお二人が中心に展開していきます。
肝心の「IT」は仕方なくそのモンスター度を限りなく上げて存在価値を訴えていました。

前作が得体のしれないITの恐怖とそれに立ち向かう子供たちの一種牧歌的なスリラーでした。
「スタンバイミー」で出会ったようなどこか懐かしい子供ならではの、恐怖と友情と淡い恋が上手くミックスされていました。
だからこそ、チャプター2のなかにチャプター1のエピソードを盛り込んだのでしょうが、あまりにもそのシーンが多くて冗舌でした。
27年後の新しい恐怖を期待していいはずのところを見事に肩透かしを食らったようです。

ITがエイリアンであることは秘密で無くなったチャプター2ならではのITの映像がそもそも期待外れでした、クラウンに執着し過ぎたのかも。
ITとルーザーズメンバーとの個別対決、そこにもチャプター1の思い出を交える丁寧さ、長いシネマになりました。

この丁寧さを否定するつもりはありません、
しかし少年少女の無垢でいて残酷な心根と、大人事情に汚染された昔の少年少女の心根を同時に受け入れるのは僕にはヘビーでした。
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