夜のピクニック (2006)

文字数 619文字

【愉しいタイムスリップ】 2007/3/7



前略 Y.M様

僕が学園シネマにかなり甘い、とのご指摘を噛み締めながら、やっとご対面叶わった、期待値計り知れずの《夜のピクニック》を観終ったところです。
やっぱり僕はこのジャンルが好きでたまりません。
またまた、知らず知らずに想いがあふれ出て、涙していました。
プロットは、ずいぶん前に原作で知ってたはずでしたが、まるで白紙状態で映像に身を委ねることができました。
それというのも、主人公たちの悩みや情熱が、意図的ではない品格のある演出の流れに溶け込んで、伝わってきたからだと思います。
上質の学園シネマでした。

今回も、こんなにも高校生にシンクロできるのは、ご指摘のように、僕にはどこか不具合でもあるのでしょうかね?
40年前にも感じた覚えのある震えるような切々とした想い、
リプレイのように目の前にくりひろげられる会話、表情、体の動きそして匂いまでもが甦ります。
そうなんです、
僕は、間違いなく《夜のピクニック》にタイムスリップしていました。
それも図々しいことに、シネマのなかに割り込んで彼らと一緒に歩いていました、悩んでました、笑ってました、うんざりしてました、でも勇気付けられました。

僕が学園シネマ全般に甘いのは、このように、自らスクリーン側に入っていくからでしょう。
でも、この愉しみは、何物にも変えがたいシネマの悦びです。ご理解下さい。
ご指摘のおかげで、自分を見直すことができました。 感謝いたします。

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