少女 (2016)

文字数 498文字

【フォトジェニックなふたり】 2016/10/10



湊かなえ、ベストセラー「告白」に続く衝撃作・・・との触れ込みだった原作のディーテイルはほぼ忘却していた。
観終わった後から本を引っ張り出してみると、ご丁寧に著者のサイン入り本、ちょっと申し訳なく思ったりしている。

原作をもう一度読むかどうかはこの際問題ではない。
本作は、湊ワールドを引きずることなく、きっぱりとしたファンタジーに仕上がっていた。
ミステリー風味や女子高校秘話とかに溺れることなく、映像を駆使して人間関係の愚かさを教えてくれた。

文字(小説)では表現できない、二人の女子高生が綺麗だった。
制服姿はまさに絵にかいたようなフォトジェニックだった。

二人の友情といたわり合う心情を物語のベースとして、二人の数少ない人間関係が構成される。
卑怯教師、下品剣道部仲間、痴漢詐欺少女、認知症祖母、変態サラリーマン、偏屈オジサン、難病少年。
いやいや、決して数少ない人間関係ではなかった。
湊ワールドらしい複雑な、作為的な交友構成が上手くシネマに凝縮されていた。

映像化の勝利といえよう。

老婆心:
フォトジェニックと持ち上げたものの、お二人とも女子高生には見えない。
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