焼肉ドラゴン (2018) 

文字数 493文字

【歴史に流される家族の絆 】 2018/6/23



さて、本シネマの主人公は? と思う。
人気の旬の俳優さん、
真木よう子さん、大泉洋さん、井上真央さんがシネマの看板になってはいた。

僕は両親を演じたキム・サンホさん、イ・ジョンウンさん お二人に圧倒された。
シネマは所詮作り物というなかれ。
韓国人俳優お二人がいてこその「焼肉ドラゴン」、
その存在感 すなわち演技の力に敬服した。
返す刀で、三人の娘とその婿殿を云々するつもりはない、シネマは作り物だから。

太平洋戦争に召集され片腕を失い、南北朝鮮紛争余波で祖国の村・家・家族を失い、
日本経済グローバル化で住む家すら奪い取られてしまう、焼肉ドラゴン店主。
それでも日本で生きる決意は固い、気持ち良い宵のひと時、
明日への希望を信じる、たとえ昨日が苦しく悲惨でも。。

物語は、1971年の春で終わる、そのあとの家族の消息は?
「希望」と「家族のつながり」がみんなをきっと幸せにしてくれたに違いない。

舞台劇がベースだとのことだが、
深いパースペクティブに映りこむディーテイルの懐かしさ、
両親の大クローズアップの鮮烈かつ繊細な驚き、
山崎撮影監督のシネマの矜持を感じた。
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