ミケランジェロ・プロジェクト (2013)

文字数 501文字

【今も続く歴史破壊】 2015/11/7



ジョ-ジ・クルーニー製作・監督・脚本シネマから連想するのは政治的メッセージにほかならない・・・と思っていた。
どうやらそうでもないらしい。

素材は、第二次大戦で、ナチスが略奪した美術品をとり返して持ち主に返還するミッションについた男たち。
戦争秘話ではあるが、まさに手垢にまみれたテーマでもある。
美術専門家(ただしオッサンばかり)の特別部隊というのも、7人チームというのもあまりに類型的だった。
卑劣な親衛隊、ユダヤ虐殺を正当化するナチス、美術品奪還を競うソ連軍、これらも特に変わりない描かれ方だった。
どちらかというと、穏やかな告発スタイルといえるだろう。

その流れの中で、ミケランジェロ聖母子像の救出が物語のメインストリームになっている。
聖母子像に代表される美術品は人間の命(チーム仲間の死)にも優るものだという強いメッセージが響いてくる。
美術、歴史は人が命を継いで創り出したものだからという理由だった。

もしかして、
ジョージは某中東での文明破壊行為を、そしてそれを引き起こした米国の世界戦略を揶揄、非難しているのだろうか?
それだとすると、しっかりと政治的だったのだけど。
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