俳優 亀岡拓次 (2015)

文字数 364文字

【平成ネオ・レアリィズモ】 2016/2/4



もう、すっかり忘れてしまっていたフェリーニのことが思い出された。
ずいぶんと生半可な印象だけどフェリ-ニの視点が垣間見えた。
そう思ったのも、
物語がシネマ制作の裏の小さな出来事ばかりだからなのだろう。
主人公の亀岡拓次が根っからの役者だからなのかも。
そして、彼の正直な生き方を見つめる優しさを感じたから。
そんな唐突な想いは、実はどうでもいい。

このシネマに関わる人たちみんなが亀岡拓次だった、ような気がする。
シネマ造りの快感が控えめに、だけど誇らしげに語られる。
演じる安田さんも実は As he is だった。
宇野さんはじめ魅力的な As he is もどきが一杯詰まった、独りよがりの愉しさ。
三田さん、山崎さんでしっかりと重りをつけたバランス具合。
横浜監督の一風変わった良質コメディだった。



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