GODZILLA ゴジラ  (2014) 

文字数 647文字

【あぁ、シネマは世につれ】 2014/7/27



シネマは世につれ、世はシネマにつれ・・・なるほど納得しました。

保守勢力が専制的権力をほしいままにしている日本の世情がとてもうまく反映されていましたね。先ずビックリしたのは、日本の原発がメルトダウン事故を起こした際に、米軍指揮下に入ること。日米安保条約、日米地位協定をここまであからさまにするものかと、逆に心配してしまいましたよ。

水爆実験がゴジラ退治だったことも、今更ながらの言い訳めていて、説明がくどいのです。
第五福竜丸を「第三の核攻撃」被害として戦った日本の革新勢力は、今や影も形もありません。
芹沢博士が同盟の助っ人として指名した主人公スーパー兵士ひとりの活躍が際立っていました。
これぞ集団的自衛権の理想的姿なのでしょう。
なによりも、ゴジラは実家の日本には目もくれませんでした。
とはいえ、日本人が大勢目立つワイキキを津波攻撃したのがその代りだったのでしょうか?
今や、連合艦隊ではなくゴジラがハワイを奇襲するというわけです。
以上に加えて博士の父上が広島で核爆殺されたことも、無意味なくらいあっさりとスル―されます。
まさか、ハワイ奇襲と広島核攻撃を相殺しましたと・・・いうことではないと思いますが。

あぁ、シネマは世につれ、変わってしまうものです。
日本人として釈然としない想い、そして今の日本の現状を無理強いされたような不快感、
すっきりとスペクタクルを楽しむことができません。
シネマは単なる娯楽ではあるのですが、なにやらキナ臭いところが気になりました。
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