マリアンヌ (2016)

文字数 492文字

【Play La Marseillaise for me】 2017/2/10



一生懸命に「ラブストーリー」を強調した事前番宣に胡散臭さを感じていた、少しだけど。
確かに、物語の決着はラブストーリーかもしれないが、
これは紛れもない戦時スパイアクションシネマだった。
そして主役はブラッド・ピット、花を添える女丈夫がマリオン・コティヤールという
古典的配置だった。

しかも、そのアクションパートは近年流行りの「ダーティ・ヒーロー」を彷彿させる豪快、残虐の銃撃リアリティだ。
二人が愛し合うことになる暗殺計画からクライマックスまで、
とてもラブストーリーとは思えない銃弾の多さ。
冷酷な戦車長を演じた「フューリー」までも思い出してしまう。

今シネマのブラッドが異様に若く見えて仕方がなかった。
若いからこそ、非情なスパイが愛に落ち、
その愛を守るために命を懸けるという展開に共感できるのだろう。
マリオンが妻と母の愛を忠実に演じ、ブラッドが男の我儘と奔放さで
「戦争の悲劇」を表現している。

スパイ疑惑の謎解きが淡泊だったが、
そこは銃撃アクションと二人の熱演で十分にカバーしていた。

戦時下の愛はいずれにしても哀しい。

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