スターリンの葬送狂騒曲 (2017)
文字数 480文字
【愚かなり「まつりごと」】 2018/8/8
オリジナルタイトルは「スターリンの死」、葬送や狂騒曲のイメージとは大きく異なる。
日本マーケットに向けてはコミカルテイストをキーにしたかった気持ちが滲み出ているが、それは間違いだ。
何をいまさら、そしていったい何のために?
実態はスターリンの死から生じる後継争いをお手軽に再現するだけのシネマだった。
このカジュアルさは、しかしながらソ連の偉大なる破壊的革命者の死を扱うには尊厳を欠くものがあった。
スターリンの悪名となっている反対者の粛清(処刑)ですらコメディラインの流れに沿っていた。
独裁者の横暴と忖度する家来たち、独裁者批判を旗印にしながら同じ道を歩む後継者、その姿は現代日本はじめ今も世界のあちこちで珍しくもない。
本シネマをもってして、現代に生息する独裁国家と称される国々を批判することが目的ではないことは明らかだ。
異才の俳優たち(スティーブ・ブシェミ、ジェイソン・アイザックその他大勢)がスターリンはじめ フルシチョフ、べリア、マレンコフ、ブルガ-ニンを嬉々として演じる。
愚かなり政(まつりごと)、気の毒かな民たち。
オリジナルタイトルは「スターリンの死」、葬送や狂騒曲のイメージとは大きく異なる。
日本マーケットに向けてはコミカルテイストをキーにしたかった気持ちが滲み出ているが、それは間違いだ。
何をいまさら、そしていったい何のために?
実態はスターリンの死から生じる後継争いをお手軽に再現するだけのシネマだった。
このカジュアルさは、しかしながらソ連の偉大なる破壊的革命者の死を扱うには尊厳を欠くものがあった。
スターリンの悪名となっている反対者の粛清(処刑)ですらコメディラインの流れに沿っていた。
独裁者の横暴と忖度する家来たち、独裁者批判を旗印にしながら同じ道を歩む後継者、その姿は現代日本はじめ今も世界のあちこちで珍しくもない。
本シネマをもってして、現代に生息する独裁国家と称される国々を批判することが目的ではないことは明らかだ。
異才の俳優たち(スティーブ・ブシェミ、ジェイソン・アイザックその他大勢)がスターリンはじめ フルシチョフ、べリア、マレンコフ、ブルガ-ニンを嬉々として演じる。
愚かなり政(まつりごと)、気の毒かな民たち。