龍三と七人の子分たち (2014)

文字数 399文字

【GG(高齢者)として一言】 2015/4/4



北野さんのメッセージシネマと受け取った。
ギャグマンの面目躍如だと思った。
主題は「ヤクザ」。
暴対法でヤクザ組織を根絶やしにする政策は、現実には目に見えない裏社会の育成になってしまった。監督自ら刑事に扮してその懸念とヤクザシンパシイーを表していたのが印象的だった。

副題は「老人社会」。
振り込め詐欺からみえてくる老人を標的とした悪質犯罪への無策と焦燥。
その裏側には生活保護を受ける大勢の高齢者の実態も透けて見える。

そんな絶望感をギャグで紡いでいく、まるでツービート漫才のような毒と自虐が懐かしい。
その分ストーリーがブツ切れになるが、頓着しない方がいいのだろう。
一つ一つのギャグに哀しさを感じるのは、観ている僕も高齢者だからだろう。
心から笑うことはできなかった。

老婆心:
健様が生きていたら、この龍三役をシリアスに演じてくれたのかもしれない、詮無い想いであるが。
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