幻影師アイゼンハイム (2006)

文字数 703文字

【「ル-ファス・シーウェル一枚看板」勝手連】 2008/12/3



ここでは、ヒール役の皇太子を演じたルーファス・シーウェルを中心に感想を述べたい。

ルーファスがシネマ業界で営々と構築した自身のイメージとは:
■いとやんごとない身分・・・《ロック・ユー》
■その身分にふさわしい風貌・・・《トリスタンとイゾルデ》
■それらしい不遜な振る舞い・・・《レジェンド・オブ・ゾロ》
■当然のごとく嫌味なプチ悪役・・・《ホリデイ》
■でも、やっぱりいいオトコマエ・・・共通

良く言えばヒーロー、ヒロインを際立たせる名脇役、
ネガティブにみれば嫌われ役の色男俳優・・・と言ったところだろうか。

本シネマでもこれらの特長を遺憾なく発揮してくれている。
おまけとして、いく分サディスティック傾向すらもありだが、どこか心底憎めない可愛らしい性根も垣間見えて、登場場面が殺伐となっていないのはさすが。

一方でエドワード・ノートンがストイックな主人公を、ボール・ジアマッティが心優しきアシストを受け持ったのは、あまりにもサプライズもない面白みに欠ける設定だったのとは対照的で愉快だった。

ストーリーの骨になっている謎も時代背景にあわせ、さほど仰天するものでもないとすれば、
このシネマの楽しみ方は、まさに俳優を味わうことだろう。
ヒロインの公爵令嬢ジェシカ・ビールがルーファスに貫禄負けしていたのが痛々しかったが、
平民の幻影師にはお似合いのように思えたのも意図した皮肉だったのかもしれない。
めでたしめでたし。

老婆心:
最近ルーファスの嫌味イケメン演技に磨がかかってきた気がしてつまらない。
早いうちに本当の一枚看板で思いっきりの悪役かまたはヒーローを演じて欲しい。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み