君の名前で僕を呼んで (2017) 

文字数 521文字

【SUMMER IN 83 】 2018/4/27



「思い出の夏(SUMMER IN 42)」(1971年)のドロシーは僕の永遠の女性の一人だ。
さて、本シネマの少年エリオにとってオリヴァーが永遠の男性になったのだけど・・・?
そうゲイのお話に僕自身は入り込めなかった。

物語はシンプルだ。
1983年 避暑地北イタリアで過ごす大学教授一家、
そこに現れる魅力的な学生オリヴァー、教授のアシスタントとしてひと夏を過ごす。
その息子エリオ、才能あふれる少年に芽生えたアリヴァーへの愛の行方は・・・?

2017年のシネマらしく、ゲイの愛を余すところなく描きつくす。
その一方で避暑地らしく時間の流れがゆっくりしていて、シネマもそれに逆らわない。
今時珍しくテンポの緩やかさ、展開の歯切れの悪さに慣れるのが苦しいところだ。
それは80年代イタリアの自然、人々、街並みにシンクロさせたものだろう。

見どころは主役二人の見事な役作りだった。
アーミー・ハマーは間違いなく新境地にたどり着いた、
ティモシー・シャラメはその異彩を開花させた。

エリオの父親の言葉が重く残った:
「社会の束縛に自らを委ねていくと心は死んでしまう」

心を死なせない生かしていくことは・・・・とてもむつかしい。
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