ジオストーム (2017)

文字数 768文字

【王道のパニック・シネマ 《懐かしいっ》】 2018/1/18



1970年代 一世風靡したのが「パニックジャンル」のシネマだった。
当時のハリウッドスーパースターたちがパニックの中でいかに勇敢に生き、死んでいくかに素直に感動したものだった。
チャールトン・ヘストン(エアポート75 1975年、パニック・イン・スタジアム 1976年)、
ポール・ニューマン+スティーブ・マックイーン(タワリング・インフェルノ 1974年)、
ジーン・ハックマン(ポセイドン・アドベンチャー1972年)。
パニック・シネマ一番のカタルシスはといえば、災害の極限の中で決して屈することなく、あきらめず使命を全うする人間の力。あり得ないパニック状況と同様、あり得ない人知やあり得ない解決方法が、たとえご都合主義といわれても僕にはストレス解消になった。

しかし近年、パニックの種類も多様になり、ヒーロー・ヒロインも様変わりしてきた。
そこに本シネマ。
本シネマはとても単純だ、あまりの芸の無さに物足りなく感じるかもしれない。
地球を災害から守る巨大コンピューターシステムが狂いだした、誰が何のために?
地球全体が人質となり、それを防ぐのはたった一人の科学者、天才だけど熱いガッツのはみ出し者。
演じるジェラルド・バトラーはかってのパニックブームから比べるとスター度は低いが、競演陣が渋い(エド・ハリス、アンディ・ガルシア)。
その舞台は宇宙国際ステーション、宇宙でのパニックは今や定番になってしまった…ので本作にも特別な新鮮味はない。
ハッピーエンドも有りうべき予想の範囲内だった。

あまりにもストレートな物語だけど、僕はずーとこんなシネマが観たかったことに気付く。
もともとシネマはこんな流れでヒーロー・ヒロインが最後にニッコリするのがお定まりだった。
ひっさしぶりだね、王道パニックシネマ。
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