かぞくいろ-RAILWAYS わたしたちの出発- (2018)

文字数 526文字

【肥薩おれんじ鉄道に乗りたくなりました】 2018/11/30



久しぶりに、ほんとに久しぶりに有村架純さんの身心の躍動を感じるシネマだった。
血縁のない家族と共に生きる独りぼっちの25歳を、精いっぱい演じている姿が美しかった。
それは、おそらく、演技相手のおかげだったと思っている。
個性的な共演者、國村隼さん 青木崇高さんたちのアシストが随所に光っている。
10歳の男の子にはリードしながらも母親らしい包容力が暖かかった、子役さんも上手だったけど。

演じたのは、血縁のない息子を連れて亡くなった夫の故郷で孤軍奮闘する若いママ。
物語のベースには「肥薩おれんじ鉄道」の、そして地元振興という商業的魂胆がある。
この種のシネマは、ともすればご当地のハッピイ状況を過大に喧伝する過ちに陥るものだが、
「かぞく」という今時死語に近いテーマに真正面から向かい、主人公のみならず家族、近隣住民の問題にも目を配る。
好感を持たざるを得ないシネマ設定だった。

加えて、お決まりの大団円とはいえ、そこに至る道筋を丁寧に説明する演出に敬意を表したい。
できることなら、シネマ製作者たちの意図にまんまと乗って、「肥薩おれんじ鉄道」に乗車してみたい、
むろん運転士は 晶ちゃんでなければいけないけど。
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