ボストン ストロング ~ダメな僕だから英雄になれた~ (2017)

文字数 354文字

【静かなる再生】 2018/5/11



ひどい邦題だし、間違ってもいる。
主人公を「ダメな僕…」と言ってしまっては本シネマ制作関係者、そして観客すべてに対しての冒涜だ。

人は人生の中どこかで大きな決断に迫られる。
主人公は両脚を失う代わりに「家族」という得体のしれないしがらみを理解することになる。
どこの世界に、家族の絆を確認するために両脚を差し出す者がいるか?

主人公は、むろん英雄でもない。
英雄を欲しがる社会にその役割を強要されただけだ。

シネマは、そんな主人公の心の軌跡を細やかに追い続けていく、細部に僕は疲れてくる。
だが最後までこのスタイルは変わらないままだった。

ダメでもなく、英雄でもない青年を等身大に演じたジェイクに、またまた驚かされる。
近年のエキセントリックなシネマ履歴を一気に覆してくれた。
名優の証だった。
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