僕はイエス様が嫌い (2019)

文字数 535文字

【プライベート・シネマの限界】 2019/6/17



若手監督初長編本編、いろいろな制約があったんだろうと思わせてくれる。
原作、キャスト、スタッフ、ロケ撮影・・・・質素なつくりだった。

主役の小学生お二人を含めて、子役さんたちが生き生きしていた分、
大人俳優のステレオタイプが気になって仕方なかった。

もう少し簡潔にまとまる物語だったのだが、商業ベースになる90分を目指し、
それでも足りないにもかかわらず、常に冗長感が際立っていた。
一時間ドラマに収まる内容だった。
その意味ではプライベート・シネマの域を脱しきれなかったのか?

プライベート・シネマが際立っていたのが、
エンディングロールの「若くして亡くなった友に捧げる 」のクレジット。
シネマのなかで、「・・・に捧げる」云々はよく見かけるが、
それはシネマに関連した人物への追悼であることが一般的だ。

本シネマは、物語そのものが追悼の対象になっている。
作者の個人的追悼の趣が強かった。
シネマは誰のものか? ということを問われれば、
顧客(観客)を念頭に置いたシネマ創りの方が僕は好きだ。

老婆心:
イエス様らしいミニ人物像が出現するが、その詳細がよく見えない。
はたして、神の使いをコミカルに描きながら一方で深刻な喪失を語ることは相いれるものか?
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