クライ・マッチョ (2021)

文字数 738文字

【最後まで見届けますよ、クリント】 2022/1/14



今年92歳(!)になるクリントの最新作。
WB配給、マルパソカンパニー製作、監督主演クリント・イーストウッド
・・という中小企業社長のお愉しみシネマがまたやってきた。
近年のクリントお愉しみ主演作品は「人生の特等席(2012年)」、「運び屋(2018年)」に続くもの。
これらのシネマでは老骨に鞭打つ素振りは微塵もなく、いったいクリントはどこまでこの好き勝手なお愉しみを続けるのかと大きなお世話興味を持って本作を待っていた。
90歳代の監督は今までもにもいたが、主演も兼ねる二刀流はクリントでしか実現できない。
もはやここに至っては、どこまでクリントがこのお愉しみを続けられるのか、最後まで見届けるしかないと思った、これが本シネマの感想だ。

メキシコから少年を連れ戻すという物語でしかない、これを阻止しようとするのはドジな素人ボディガード。全編、ぬるま湯状態で緊張感・サスペンス・愛憎の起伏に乏しい・・すべてはクリントのせいだった。
90歳を超えて、アクションができるわけもない。
立ち姿、歩く様子にかってのハンサムマッチョの面影はない。
それでも、クローズアップショットを避けることなくその老いの経過を余すところなくさらけ出すクリント。
敢えて「老醜」を僕に見せつけているかのようだった・・・みんなこうなるんだよ・・・って。
希少なアクションシーン、愛情シーンを見るに堪えなく見つめる僕に、念を押すかのようなクリントだった。

CSを大切にするクリントフィルムとはいえ、本シネマはすべての顧客に満足・・いや理解して貰えることはないと思う。

コアなファンである僕は、今シネマへの挑戦だけでも素直に感激する。
何度でも言う、最後まで見届けますよ、クリント。
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