大河への道  (2022) 

文字数 765文字

【新作なの、古典ではなくて?】 2022/5/24



中井貴一さんの企画らしい、たくさん出番があったのはそのせい?
立川志の輔さんの新作落語をシネマにしたらしい、微妙な笑いの元がこれか?
木下グループのプロデュースらしい、本当にシネマ発展に貢献したのだろうか?

物語は香取市(千葉県)出身の伊能忠敬の一生を大河ドラマ(NHK )に採用してもらい、地域興し(市・県)策動するというシノプシス。
NHK向け企画提案書を作成する中で200年の時代を超えた、偉業日本地図作成と矮小地域振興活動が同時進行でスクリーンに・・・という仕掛けになっている。
噺家一人でオールキャスを演じる落語スタイルに似せたのだろうか、香取市役所職員と伊能地図作成隊員がダブル配役になっている。そんなこだわりがあったかどうか定かではないが、シネマとしては珍しい手法を拝見した思いだった。
映画製作には制約などない…と言われればそれまでだけど、本シネマの手法はテレビドキュメンタリー特番で重宝されるものだ。

ドキュメンタリーシネマと思えば、甚く納得するところが多かった。
江戸時代の地図作りの苦労については、以前別のシネマでも拝見したことがあったので、本作での簡便な説明に不満はなかったものの、
伊能忠敬が地図完成前に死んでいたこと、その死を三年間伏せて地図製作は進められたこと、経費削減はどの時代にも強力な政治力につながること、そしてなにより香取市が伊能忠敬のふるさとだということ・・・・これらは僕にも興味深いエピソードだった。

エンディングにおいても、NHK大河ドラマへの執着を見せる市職員、
NHK大河ドラマはそんなにも光り輝く希望の星路なのか?今のこの令和においても?
あまりの時代錯誤に鼻白むこと暫しだった、
いやそうではなくってこの原作が古典落語だからに違いない、新作ではなくって。
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