ドミノ (2023)

文字数 629文字

【古色蒼然昭和アナクロネタ】 2023/10/27


トニー・スコット&キーラ・ナイトレイの「ドミノ」とは関係ないのでご注意。
というより、オリジナルタイトルが「HYPNOTIC (催眠術にかかった状態)」というのだから、謎解きサスペンスとして扇動する事前番宣にかえって疑惑すら感じてしまった。
曰く 「あなたはこの謎を解くことができるか!」やら「あなたも騙される」などのコピーは観終わった後では噴飯物以外の何物でもない。
ここは素直に催眠術にかかっているのは何か、に注目してシネマを拝見するに越したことはない。

物語は、娘が拉致され4年間も行方不明の父親〈刑事)がシンプルに娘の行方捜査の中で出会わす怪奇な現象が延々と続く。
途中から原題のとおり催眠術にかかったような不安定な画像もときおり顔を出したり、しかし誰が誰に催眠術をかけているのかが 不明のままにエンディングまで突入する。

この手の謎が命のシネマの種明かしをするつもりは毛頭ないが、たいしたことない謎だった。
どちらかというと昭和アナクロネタに近い古色蒼然としたその装いにかえって懐かしさすら感じた、といって褒めているのではない。
監督はアクションがお得意とのことだが、最後の総仕上げアクションのチープさに薄ら笑ってしまう。

お気に入りのベン・アフレックが、着実ではあるがしっかりとシネマ界に復帰してきたこと、
久しぶりのジャック・アール・ヘイリーを見ることができたこと、
この二つは嬉しい収穫だった。
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