本能寺ホテル (2017)

文字数 550文字

【クールで優しい信長様】 2017/1/14



いま時代劇ブームだそうな。
歴女の活躍もよく耳にする。
でも、またしても信長ですか?

とは思ったものの、
タイムトラベル物にはめっぽう弱い体質のため嬉々として拝見させていただいた。

え~っ、これはいったいどうしたことか、なかなかやるじゃないか。
「本能寺の変」を軸にした一人の女性の旅立ちドラマと、新しい信長像がそこには息づいていた。
単純に言ってしまえば、
日本歴史中筆頭のヒーロー信長様に惚れてしまうのは、マリッジブルーの女性でなくても仕方がないでしょう。そのくらい、今シネマの信長様はクールで心優しい。
何よりの信長様刷新ポイントは自己反省と自己犠牲の御心だった。
現代人、特に各界のリーダーたちに一番欠けている資質を、本シネマでは信長様に惜しげもなく与えていた。

天下統一は国民の安全安心安定のためというのはどの時代の為政者もおんなじだが、
身内に厳しすぎていたことを心から反省するリーダーは稀だろう。
加えて、国民にとって良きことは誰かが実現してくれればいいと悟っている、そこに「オレオレ」の下品さはなかった。

こんな信長様、現代の女性が心を虜にされて当然だろう。
こんなリーダーを僕も求めている。
シニカルで強烈で今様のメッセージをタイムトラベル時代劇で実現した功績は大きい。
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