グレート・ディベーター 栄光の教室 (2007)

文字数 762文字

【Change から Choose へ】 2007/11/8



4年が経ち、再びアメリカ大統領選挙が巡ってきた・・・・

---------以下【記】2008年11月---------- 
デンゼル・ワシントン渾身の監督・主演作品。
アメリカ合衆国の歴史上虐げられてきた黒人に捧げる賛歌だとすれば、
そのこだわりと独善性を揶揄することはできない。

2008年11月4日、
民主党大統領候補オバマ氏が共和党に勝利し、
黒人初のアメリカ大統領が来年実現することになった。
オバマ氏の魅力は、演説のうまさだと聞く。その武器はディベート。

本シネマは1935年、太平洋戦争前に黒人大学のディベート部を率いた教授の物語。
クライマックスの偉業も事実なら、シネマ全般に暗くのしかかっている「人種差別」もまぎれない事実。
全編、黒人の目で見た黒人の呼吸が肌で感じられるようなシネマに仕上がっている。
1863年の奴隷解放以来、今日に至る実質的平等への道のりのマイルストーンとして意義あるものだ。
今のこの時期(2007年)にデンゼルとウィッテカーの黒人アカデミー賞俳優が出演し、黒人シネマを製作したのには、そこに特別な意味があるのは、火を見るよりも明らかである。
デンゼル扮する教授は学生にディベイトを指導する傍ら、小作農民ら労働階級の組合組織化にも尽力する。
このように、改めて黒人による政治的闘争の緒を紐解く理由こそ、オバマ支援であり、デンゼルの強い想いなのだろう。

僕はある意味では、シネマも政治的先鋭であっていいと思っている。
特に、アメリカにおける黒人の差別史を振り返るとき、デンゼルのこの情熱は否定できない。

オマバ大統領が実現したいま、
ハリウッドリベラルの真価が問われることにもなる。
時代は確実に移り変わっている。

本シネマ、残念ながら日本公開の予定は、まだ聞かない。
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