0.5ミリ (2013)

文字数 544文字

【新鮮な豊かな才能を楽しむ】 2014/11/10



安藤ファミリーシネマであって、才能が結集された衝撃的なシネマだ。
原作・脚本・監督が姉の安藤桃子、主演が妹の安藤サクラ
・・・の興味で拝見したのが正直なところだった。
番宣(予告編)によれば「押しかけヘルパー」がメインストーリーだというのに
ちょっと引っかかるところはあったが、
実際には介護からみえてくる広範なパースペクティブだった。

安藤ファミリーの総力を目の当たりにした。
俳優陣の個性がバラエティに富んでいること、
その一人一人のクオリティの高いこと、桃子監督の力仕事だった。
津川雅彦さん圧巻の戦争への想い独白7分間ノーカットからみえてくる、
日本の政治・経済の現状はお見事。
アホの(失礼)阪田さんのお笑い素の演技から透けて見える老人問題、
変質した日本地域社会の冷やかさもお見事。

主演のサクラさんの焦点の定まらない目線と、真剣な眼差し・・・どちらも美しかった。
前述のお二人の老人(?)に加えて、榎本明さん、草笛光子さんたちとも
「差し」の勝負を仕掛けていた、けなげだった。

タイトルロールで気づいたのだが、
エグゼクティブプロデューサーとして 父・奥田瑛二さん、
フード・コーディネーターに母・和津さんが加わっている。
安藤ファミリーの質の高いシネマだった。

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