隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS (2008)

文字数 776文字

【いつか「クリエイション」と胸を脹れ 】2008/5/11



リメイクではなくリボーン、つまり「生まれ変わった」そうな。
生まれ変わるとは大胆不敵、不埒千万・・・と三船敏郎が言ったかどうか?
三船さんに成り代わって「生まれ変わる正しい理由」を忖度してみたものの、
よくわからずじまい。
けど、このリボーン、悪くない、結構オモロイ。
《椿三十郎》リメイクのときにもまったく同じ想いに悩んだ、
なぜリメイクなのか・・・と。
悩みながらも、このときもまた再生三十郎を楽しんだものだ。

そうなんだ、
こんなに面白い脚本、作品をマニアだけの愉しみにしておくこともない・・・
これが理由だろう。
現実に、黒澤作品はじめ歴史的名作に接する意欲と機会のある人がどれほどいるか?
いやヘビーなシネマファンだってどうだか知れない?

翻って、今回は当代の人気者が主演しているというだけで、観客の拡がりが予想される。
時代劇上映館に女性グループの姿を見るのはその目的はともあれ好ましいものだった。
そこに商業シネマの原点、お客がわざわざ観に来るダイナミズムが発生する。
もちろんシネマの質が問われ、そのマイナス評価は致命的だというリスクはある。

今のシネマ作家連中に時代劇を撮る才能も、ノウハウもないのなら、
「まずは真似てみろ」で良いと思う。
模倣は創作の第一歩。
その代わり、日本のみならず世界に通用する時代劇をいつか世に送り出して欲しいものだ。

その時はリボーンなどではなくて、「クリエイション」と胸を張って喧伝していいから。

老婆心:
●スターウォーズへのレスペクトが目立ちすぎ、これは媚に近いし両オリジナルに失礼。
●アイドルお約束的中途半端な恋愛展開も底浅で、無節操。
●エキストラ群集シーンがこれまた軽い、観る方は興ざめ。プロに徹して妥協しないで。
●長澤さんの映像美にばらつきが大きい、確り撮ってよ(ファンなもので)

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