OUR SONG and all of you (1978)
文字数 558文字
【HELLO NICE TO MEET YOU SHINJI】 1978/12/6
最初に思ったのは、「マーティン・スコセッシにぜひ観てもらいたいな」だった。
「ラスト・ワルツ」を絶賛する向きも多いようだが、ライブ・ステージ・ドキュメントの部分だけを比較しても本シネマのほうが明らかに秀でている。
そして本作は武道館コンサートの記録だけにとどまらない原田真二の人間ドキュメントだった、この点で「ラスト・ワルツ」と大きく異なる。
スコセッシは趣味の映像作家として自己中心的な作法にこだわる、その原則通り作家としての自己とザ・バンドとの関係においての惜別の愛情をシネマに託したが、そこに多くの人々に伝えたいという、これまた作家として大切な欲求が見いだせなかった。
龍村仁監督は、しかしながら、その大切な思いを有している。
シネマの底に、才能豊かな原田真二を紹介したい、多くの人に知ってもらいたいという純粋な気持ちが豊かに流れていた。
「 I WOULD LIKE TO INTRODUCE SHINJI 」が流れていた。
龍村監督が優れたドキュメンタリー作家だから為し得たシネマではない、そこにあるのは彼の暖かい真剣な眼差しだった。
僕もこう応える、「HELLO NICE TO MEET YOU SHINJI」
(記:1978/12/6)
最初に思ったのは、「マーティン・スコセッシにぜひ観てもらいたいな」だった。
「ラスト・ワルツ」を絶賛する向きも多いようだが、ライブ・ステージ・ドキュメントの部分だけを比較しても本シネマのほうが明らかに秀でている。
そして本作は武道館コンサートの記録だけにとどまらない原田真二の人間ドキュメントだった、この点で「ラスト・ワルツ」と大きく異なる。
スコセッシは趣味の映像作家として自己中心的な作法にこだわる、その原則通り作家としての自己とザ・バンドとの関係においての惜別の愛情をシネマに託したが、そこに多くの人々に伝えたいという、これまた作家として大切な欲求が見いだせなかった。
龍村仁監督は、しかしながら、その大切な思いを有している。
シネマの底に、才能豊かな原田真二を紹介したい、多くの人に知ってもらいたいという純粋な気持ちが豊かに流れていた。
「 I WOULD LIKE TO INTRODUCE SHINJI 」が流れていた。
龍村監督が優れたドキュメンタリー作家だから為し得たシネマではない、そこにあるのは彼の暖かい真剣な眼差しだった。
僕もこう応える、「HELLO NICE TO MEET YOU SHINJI」
(記:1978/12/6)