海街diary (2015)

文字数 464文字

【「家族のいざこざ」って いいですね】 2015/6/14



鎌倉の街の風景がいっぱい出てきますが、
無理やりきれいに写し取っているわけでもなさそうです。
姉妹が住んでる家屋も、今どき珍しいくらいの古屋で、快適そうに見えません。
砂浜から見上げる、そしてレストランからも見下ろす134号線も普通の134でした。

そこにあるのは本当の鎌倉の日常でした。
その日常は、当たり前のように、風景だけにはとどまっていませんでした。
四人姉妹の生活、彼女たちを取り巻く鎌倉の人たちの生活も、実はとても日常的でした。

異母妹を引き取った三姉妹の喜び、怒り、哀しみは、
引き取られた妹のものと同じで、どこも違ってはいませんでした。

夫婦愛の行き違い、
子供を想う親心の複雑さと拙さ、
恋愛の中では避けることのできない妥協と自意識のせめぎ合い、
若さと老い、そして 病と死
希望と前進しかないのです。

今作品には悪い人間が出てきません、ひとりも。
日常の中で目立つことなく、でもしっかりと生きていく人たちはみんな善、
そんな気持ちになりました。

湘南の風のように爽やかなシネマでした。

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